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アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ 「星の王子様」

2016/06/24

カテゴリ: Makotoのオフィシャルブログ, ヨガを感じる本を読む

誕生日を間近に控えていた休日に、大好きな作家さんのエッセイが発売されていたので一気に読み進んでいました。自分らしく、やりたいことにチャレンジして好きなことを仕事にするがテーマの書籍です。その本の言葉に「見える世界と見えない世界を繋ぐ」そんな言葉が自分に入ってきて、「大切なものは目に見えない」という言葉がインスピレーションのように浮かんできました。その言葉が何の本だったかしばらく考えていたら「星の王子様」だとひらめきました。アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリによる有名な童話ですが読んだことがなかったので、不思議なインスピレーションを経験した自分への誕生日プレゼントとして「星の王子様」を贈りました。

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物語は、砂漠に不時着した飛行機のパイロットである「僕」が、遠い他の惑星から来た少年の王子様と出会い、飛行士が王子様との思い出を語るという神秘的なお話です。

星の王子様は小さな自分の星で一本のバラを育て愛でていました。王子様の愛情をバラは上手く受け取ることができずに傲慢な態度を続け、そして王子様とバラは仲たがいをしています。王子様とバラはお互いに自己中心的な感情にとらわれていたことで、お互いに傷つけあってしまったことを悟ります。そして他の星々を訪ねる旅に出ることにしたのです。

それぞれの星では、さまざまな執着にとらわれている大人たちと出会い、七つ目に訪れる星として地球に降り立ちます。地球では砂漠でキツネに出会い、本当の絆を深めていきます。この哲学者のようなキツネに「ものごとの本質」を教わります。その本質を王子様がキツネと別れ際に秘密として教えてもらいます。
「心で感じてみなければ良く見えてこない。大切なものは目に見えない。」
そして「僕」と王子様が砂漠の中で水を求め、井戸を探しに行きます。二人が共に歩いている中で、
「星があんに美しいのは目に見えない花が一つあるからだよ。」
「砂漠が美しいのはどこかに井戸を隠しているからだよ。」
と王子様はつぶやきます。

目に見えないものを見る力はどうしたら手にはいるのでしょうか?常日頃どのように世界を見るか?の質が問われそうです。心の在り方によって世界は全く違って見えます。きっと全ては心によって変わるのでしょう。

ヨガでは心を扱い、心をある方向性に定めて納めることに焦点を定めます。「心で感じて良く見る」とはヨガの目指すところですね。しかしその肝心な心が曇り濁ってしまっていたらどうなのでしょうか?心は持っている能力を発揮できずに外側や条件でしか見ることができなくなり、かつての王子様と一輪のバラのように自己を中心に据えるものの見方しかできなくなってしまいます。

ヨガでは私たちの心はいくつかの役割を担うパートに分けて構成されると考えます。心を構成する要素は感情、自我、知性、記憶です。そして感情は私達の五感と密接に繋がり、身体とは相関関係にあります。またヨガでは、心を曇らせ濁らせる原因に、無意識下の反応パターンである潜在意識を挙げています。この潜在意識は感情や自我の裏側に潜んでいます。「なりたい自分になる」ために、ヨガではアーサナや瞑想の実践を通じて心を磨き、さらに潜在意識を浄化するために思考や癖に気づき方向性を定めて繰り返し呼吸法や瞑想をするのです。

星の王子様のラストシーンでは、王子様が自分の星に置いてきたバラのかけがえのない大切さに気づき、バラに対して責任があると自分の星に帰還しようとします。重すぎる身体のままでは帰れない、古い皮を脱ぎ捨てるようなものだとして、あえて蛇に噛まれて倒れるという選択をします。翌日には王子様の肉体はそこにはなく、自分の星に戻れたことが暗示されています。王子様は自分の星から地球を含む七つの他の小惑星を旅して最後は肉体を離れて自分の星に戻っていきます。

肉体とは私達の魂を宿すための仮の住まいであり、私達の魂は転生を繰り返します。七つの惑星を旅することが七つの人生を転生しながら旅したとも考えられます。そして最後に肉体を離れて自分の星に戻ったということは、意識体となって転生を終えたとも考えられますね。作者のサン=テグジュペリが東洋の思想に精通し傾倒していたかは定かでではありませんが、「星の王子様」に散りばめられているメッセージには、ヨガと通じるものがたくさん発見することができました。

大切な目に見えないものを見えるように心を磨く術を伝えていこう、それを全うしようと決心する誕生日となりました。

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