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ドミニック・ローホー「屋根ひとつ お茶一杯 魂を満たす小さな暮らし方」

2016/09/10

カテゴリ: Makotoのオフィシャルブログ, ヨガを感じる本を読む, 言葉からのインスピレーション

「幸せとは今ここにあるのです。真の豊かさとは調和のとれたシンプルな暮らし方を自分自身で習得することです。」 ドミニック・ローホー

ヨガのインストラクターとして数年間勤務したスタジオを卒業して、ヨガインストラクター育成講師としてのキャリアをスタートするのをきっかけに、今まで慣れ親しみ住んでいた部屋を引っ越す決心をしました。ちょうどその頃タイニィハウスという住居スタイルがあるのを知りました。小さなトレーラーハウスに必要最低限のものが揃った小さな空間を潔いと感じ、憧れを抱きました。

それまでは、大きな部屋であることを基準に引っ越しを決めてきました。生活や仕事の基盤が東京にあるのでトレーラーハウスに住むことはできませんが、新生活を始めるにあたり、今までの住まいに対する価値観を改めようと決意しての部屋探しが始まったのです。今までの条件である部屋の広さを撤回したことで、屋根裏部屋のような、不思議で素敵な部屋に巡り会いました。

それからあっという間に数年間が過ぎ、改めて僕の生活空間を見回してみると、お気に入りの小さな部屋が手狭に感じるほどにモノが増え、生活のスタイルを潔くするための選択をしたはずが、たくさんのモノに囲まれ、息苦しいとさえ感じ始めていました。

「やはり、もう少し大きな部屋に引っ越したほうがいいかな?」
と考えている時に、簡素な生活様式を伝える随筆家のドミニック・ローホーさんの作品に出会いました。

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「屋根ひとつ お茶一杯 魂を満たす小さな暮らし方」と題された作品は、彼女のパリでの屋根裏部屋でのライフスタイルを綴った、「潔さとは何か?」を「衣」「食」「住」にわたり深い洞察をまとめた随筆集です。

ドミニック・ローホーさんが提唱している「シンプルライフ」や、やましたひでこさんが提唱している「断捨離」は、ともに簡素で潔く生きるという意識的な生活様式です。このふたつのコンセプトに基づいた作品を読んでみると、至るところにヨガの考え方と共通するものがあり、ともに著者がヨガから多大なインスピレーションを受けていて、ヨガのコンセプトを実生活でキチンと実践し、生活に生かしていることが良くわかります。

ヨーガ・スートラという、ヨガの考え方に基づいた古典文献では、人生という旅の成功を目指すための8つのステップが用意されているとしています。

その1番目の項目は、自分という人間が自分自身や世界と関わり、交わり合う中で、確実に避けるべき事柄(禁戒)が5つあり、また自分が自分自身や世界との調和を図るための自己浄化として、率先して取り組むべき事柄(勧戒)がさらに5つあるとされています。

そのヨガの古典書が示す「禁戒」と「勧戒」に、飽くことなき欲求に対して節度を保つという考え方(不貪)と、与えられた環境や現状を受け入れて感謝するという考え方(知足)があります。ドミニック・ローホーさんのすべての作品には、ヨガのこのコンセプトをブループリントとして展開されているのだなと感じます。実際に彼女のプロフィールには日本でヨガを実践し学んでいたとあるのです。

「不貪」と「知足」というコンセプトをもとに、衣食住を、特に「住まい」という、僕たちにとって必要不可欠な事柄を、より簡素で潔く整えるための実践的なヒントがたくさん詰まったこの本の序文に、こうあります。

「住まいが私たちにもたらすべきものは、まずは体と精神の安らぎです。私たちは、仕事中でも、それ以外の時間でも、生きる喜びを存分に味わえるように、エネルギーの器を満たしておく必要があります。住まいとは、それを可能にするための、何よりも安らぎと喜びの源であるべきなのです。」

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「食」や「衣」よりも「住」は、その性質上、人を縛りつけ不自由にしてしまいがちです。

たくさんのモノに囲まれているのは、一見便利で幸福の象徴のように見えたとしても、モノは結局のところ僕達を拘束します。モノは物質である以上はエネルギーなので、たくさんのモノ、不要なモノに囲まれて生活をしているということは、その空間がモノのエネルギーで満たされてしまうといことになりますね。こんな空間の中では、自己滋養のために安らぐということが難しそうです。

自分の生活を簡素で潔く整えるために、誰しもが、小さな家に住み、持ち物を数個に抑えるといことが、すべての人に良きこととは思いません。分相応、身の丈にあったという言葉が示すように、要は、衣食住を自分が管理できる範囲に留めておくことが必要だと感じています。自分が自分でまかなえて、そのモノを管理しながら、かつ有効活用できる範囲のモノだけを身の回りに置きたいです。

そのためにも、僕の今の部屋は、僕にとってはちょうど良い空間を選択することができたなと思います。自分の可動域の中で、今世で最優先すべき課題に取り組めるためにも、簡素で小さな暮らしを愛おしく思える潔さを身につけていたいです。この本のタイトルの通り、簡素で小さな暮らしは、きっと僕の魂を満たすものとなるでしょう。

簡素で潔い暮らし方を自分自身で確立することが、今、ここに焦点を当てる能力を育むようです。幸せが今、ここにあるということをつぶさに感じていくために、さあ、今もう一度この小さな空間を細やかに見回し、必要なモノと不必要なモノ、すべき事柄とすべきでない事柄を明確に見極めることに挑戦しようと思います。愛着のあるソファとテーブルにはお別れをして、小さなリビングの中心にはヨガマットを、その片隅にはメディテーションのためのクッションを置き、プラクティスを繰り返し行っていこうと思います。

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ドミニック・ローホー「屋根ひとつ お茶一杯 魂を満たす小さな暮らし方」 2015年 講談社

ヨガヨムへ寄稿しています。

身体の空間を感じ解放すること

2016/09/01

カテゴリ: Makotoのオフィシャルブログ, ヤムナ

「制限、痛み、不快感は身体の中で空間が失われることに由来する」(Restriction, pain, discomfort are caused by lack space.)
ヤムナ ゼイク(ヨガ指導者、ヤムナ®創設者)

皆さんは自分自身の身体をどのように捉え感じていますか?
また身体と密接に繋がっている心を、常日頃どのように把握しているのでしょうか?

ヨガでは身体を私たちの魂が宿る「棲家(すみか)」であると例えます。あるいは今世を旅する「乗り物」であるとも表現されます。要は一時、神様、または宇宙の摂理から授かった道具です。現代に生きる僕たちは複数のガジェットを使いこなし、様々な情報を一括で管理することができています。けれども本来自分の一番近しい持ち物としての「身体」や「心」については、多くの人にとって、無頓着で、おおよそ使いこなしているとは言い難い状況ではないでしょうか?

僕たちが身体や心に対して無頓着であり続けたことに対して「つけ」としてそれは、痛みや不快感として現れます。その時に僕たちは痛みや不快感の原因の本当の出所を見ずに、局所的にその痛みや不快感を取り除こうと躍起になりますが、一向に改善しないということが多いようです。いわゆる対処療法です。

Yamuna®の創設者でありヨガ指導者でもあるヤムナ ゼイクは、この痛みの根幹は、身体の空間が損失されることにより引き起こされると明言しています。

捻挫や筋肉の炎症、そして腰痛などで痛みがある場合は、身体の特定の部位に圧迫が起こり、制限が生じています。一般的に、関節の痛みや筋肉の委縮そして炎症や神経痛が起こっている時には、その部位あるは関連する他の部位に十分な空間が保たれていません。そして、そもそも本来持っていたはずの空間を感じることが難しかったり、空間が損なわれている感覚に気づけなかったりすることが多くなってしまいます。

この現実をどのように改善すれば、僕たちは身体という鎧から自由になることができるのでしょうか?

まず自分の身体に起きていることを感じることが難しいのであれば、何らかの形で身体の知覚を目覚めさせることが必要です。そこでYamuna®の特殊なボールを主要な関節に当てて、特定の筋肉の始まりから終わりにかけてボールをローリングすることで、骨にへばりつき硬縮した筋肉や異なる筋肉同士の癒着を緩めて解き放ちます。そうすることで、その部位の失われていた感覚が蘇り、多くの人が自分の身体に起きている現実に目を覚まします。

その感覚を目の当たりにした時に、本来持っていた身体の空間を懐かしむように思い出すのです。

Yamuna®のワークは、実際にどのように身体に空間を作っていくのでしょうか?

まずヤムナが開発した数種類の大きさや硬さがあり、空気の出し入れが可能なボールを、筋肉の始まりである骨との結合部分の健にボールを置きます。骨や腱に刺激を送り、筋肉より前に働きかけることにより、筋肉全体が緩んでくると考えています。またボールの上でバランスを見つけ、それを維持し、自分の体重をかけて深く沈みこみます。そしてボールが置かれているポイントを意識し、呼吸を届けるようにイメージすることで、呼吸が細胞をリリースしてくれます。すると筋肉が溶けて、リラックスし始めるのです。

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ボールをローリングしていく時に、筋肉の緊張が高い場所を発見するでしょう。そこの身体の部位は圧縮がかかっていて、筋肉は硬く硬直し、骨自体もしなやかさを失っているはず。いきなり強い刺激をボールで身体に与えると、筋肉や組織がボールの侵入を許さずにはじき返されてしまいます。そのため、ボールをローリングしていく際に筋肉や結合組織などのレイヤー(層)を意識してボールを沈めていくのです。

一見、フィジカルなことだけに特化しているように見えるYamuna®のワークですが、身体のみでなく「心」や「精神」までも解放することが可能なワークです。

ヤムナ ゼイクは、今までの人生の緊張や実生活での記憶(怪我や突発的な事故による印象など)が肉体の深部に残っていると考え、それらを、まるでうろこを剥がすように、ひとつひとつ丁寧に解放するようにと教えます。実際にYamuna®のトレーニングやセッションを受けている最中や受講後に、「ヒーリングクライシス」として肉体の中に眠っていたネガティブな感情が湧き、浄化され消えていくという体験をする人も多くいます。

身体の中で空間が欠落することにより、制限、痛み、不快感は、肉体のみならず心や精神にも暗い影を落とします。身体の空間を感じて解放することで、僕たちの身体、心、精神、は深いリリース(解放感)を得ることができるでしょう。

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Makoto先生がヨガフェスタ横浜2016に出演!
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みんなでクラスを受けに行こう♪ 詳細&チケットの購入はhttp://www.yogafest.jp/2016/wp/?p=21640
2016年9月17日(土)16:30-18:30 
『YogaのためのYamuna®:肺まわりを緩めて後屈のポーズに挑戦する』

ヨガフェスタ横浜 2016

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